茨城の地酒と酒蔵訪問記

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酒米「渡船」の収穫体験に参加しました

10/18(日)に「渡舟」の醸造元である府中誉株式会社主催の、酒米「渡船」の稲刈り会に行ってきました。

今回は時々一緒にお庭でバーベキューをする、ご近所のYさんを誘っての参加です。
我が家ではバーベキューでも当然のように日本酒を飲むんですが、その時に今回の府中誉さんの稲刈りイベントの話をしたところ興味をもってくれたんです。
しかも、Yさんの奥様が運転手をしてくれるということで、ありがたくお言葉に甘えることに・・・
本当にありがとうございます!!!
というわけで、今回はバッチリ飲めます(笑) 

酒米「渡船」の田んぼ

久しぶりの「渡船」の田んぼです。
5月に田植えをして以来なので、5ヶ月ぶりですね。
細くて頼りないなぁと思っていた苗がこんなに立派に育っていました。 

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大きな実をたっぷりつけた稲穂が垂れて黄金色に輝いていました。

 

山内社長、渡船生産農家の方々の挨拶、渡船の栽培を研究されている渡辺先生のアカデミックな話を聞いた後、稲刈りの方法の説明です。

稲を左手に順手で持ち、鎌の刃全体を使って円を描くようにザクッと切ります。
刈り取った束は、交互にクロスするように4束重ねます。
クロスした部分を稲ワラで巻いて固定し、おだ懸けていきます。 

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説明をしてくださる本職の農家の方は、いとも簡単にザクザク刈って、サッサと束ねていきます。
動作に全く無駄がなく、見ていて清々しい。
う~ん、できるのかどうかちょっと不安だぁ。

  

日頃の行いがいいからでしょうか(笑)、天候にも恵まれました。
秋空の太陽の下、おいしいお酒を飲むために、張り切って作業開始です。
10月だというのに半袖のTシャツで作業をしても汗だくです。 

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うちの奥様も完全防備(?)で稲刈り初体験です。
何を防備しているのかイマイチわかりませんが、いろいろ守りたいものがあるようです(笑)
でも、はっきり言ってあやしい格好ですよね(^-^; 

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藤田先生からおだ懸けもバッチリとお褒めの言葉(お世辞?)を頂き、最高の気分でお食事会の会場へ。

そして、つくば市の居酒屋「笠真」店主様の音頭でみんなで乾杯!
こんな感じです
(機会があれば行ってみたいと思っているお店ですが、飲んじゃうと泊るしかないので、なかなか機会が訪れてくれません。)

本日の乾杯のお酒は、「純米大吟醸 渡舟 斗壜取り」です。
渡船を35%まで磨いて仕込み、斗壜取りしたスペシャルな一品。
もう、今日はこれが飲めれば、僕的にはもう満足です(笑)
来年は今日収穫したお米で造られるんだなぁ・・・なんて思いながら、しみじみと味わってみました。 

それ以降は、同席した方に勧められながら、「渡舟 純米吟醸 ふなしぼり原酒」「渡舟 純米吟醸 ふなしぼり」「渡舟 純米吟醸 濾過前五十五」と普段から飲みなれたお酒も堪能。
なにせ、紙コップになみなみと注いでくださるので(笑)、ついつい飲みすぎてしまいました。 

そんな中、スペシャルな一品がまたまた登場。

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19BYの「渡舟 大吟醸」です。渡舟の古酒です。
稲刈り会に参加した方だけにということで、今回特別に振る舞われたお酒です。
というわけで、現在は市販されていません。

さて、山内社長から注いで頂いた大吟醸古酒ですが、社長は「枯れた感じの味です」とおっしゃってました。
私はちょっとというか・・・かなり後悔しました。
すでに自分にしては結構な量を飲んで酔ってしまっていたので、せっかくの古酒を正確に味わえていません。
というわけで、私の感想は控えさせてもらいます(苦笑)
でも、今後はどうなるんでしょうかね・・・もし渡舟のラインナップに古酒が入ってきてくれるのなら、個人的にはちょっと楽しみです。

 

今回は、酒米「渡船」の栽培指導しておられる渡辺先生とも少しお話をさせて頂くことができました。
ちょっと疑問に思っていた渡船に関することなどを質問してみましたが、とても丁寧に教えて下さいました。
また、酒米「渡船」の優良種の種もみを絶やさないための努力が毎年続けられていることも知ることができました。 

さらに、田植えの際にもお話しした生産者の方ともちょっとお話しをする機会がありました。
渡舟を買うと入っている説明書きの写真について、 

私:「あの写真の頃は今より随分若いですよね~(笑)」
生産者の方:「何言ってんだ、今だって十分若いっつーの(笑)」 

また少し「渡船」という酒米を知ることができた1日でした♪

今回の稲刈り会は約150人の方が集まったそうです。
茨城で育った酒米「渡船」と、それから醸される日本酒「渡舟」。
それを、これまた豊富でおいしい茨城の食材を肴に飲むという贅沢なひととき・・・
今年初めて「田植え」「稲刈り」と参加しましたが、これはちょっと病みつきになりそうです。

来年もまた田植えに参加しようと思います。

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酒米「渡船」収穫体験に参加します!

府中誉さんの「渡船収穫体験」に参加します!
府中誉さんのブログで日程が公開されていたので、早速申し込みをしました。

日時は、平成21年10月18日(日)の午前11時からです。
詳しくはこちらでご確認下さい。

僕たちは今年が初参加なんですが、昨年の様子の写真を見るとすごく楽しそうです^^
春に田植えでお会いした方とまたお会いできるといいななんて思ってます。
とかいいつつ、人見知りするので(笑)あんまりしゃべれないんですが^-^;

春に私たちが植えた渡船は元気に育ってくれたのでしょうか?
あと1ヵ月、台風や悪天候などで倒れたりしないように祈るばかりです。

興味をもたれた方、参加してみませんか?
はじめての方も大歓迎だそうですから^^
僕は5月の田植えが初参加でしたけど、とても楽しい時間を過ごせましたよ。
自分たちがが関わった(といっても、ほんのちょっとだけど(笑))酒米「渡船」が、日本酒「渡舟」になるなんてワクワクしちゃいますよね!
そして来年、その「渡舟」を味わうこともできるんなんて・・・今から楽しみでたまりません。

あ、そうそう。前回はドライバーだったから飲めなかったけど・・・
今回はいいかな?飲んでも?^^(奥さまの回答待ちです)

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「渡舟 純米吟醸ふなしぼり」とカルパッチョ

以前のエントリで、府中誉さんの見学を終えて、『飲んだ感想とか合わせてみた料理は【こちら】。』とか書いておきながら、音沙汰なしだったので、「渡舟 純米吟醸ふなしぼり」について書いてみようと思います。

渡舟 純米吟醸 ふなしぼり

とはいっても、結構前のことなので当時の事の細かいことはちょっとあやふや(笑)
しかも、お気に入りの1本に入っているので、今でも定期的に飲んでいるから・・・

もうちょっと若い頃は、いろんなことをいろいろ鮮明に覚えていたような気がするんだけど(いいことも悪いことも含めてね)(^-^;
ま、仕方がないか。

で、「渡舟 純米吟醸ふなしぼり」。
酒米「渡船」を50%まで磨いて仕込んだ純米吟醸酒で、酒槽(さかぶね)で酒袋を使用して搾ったお酒です。

購入する際に、「魚に合わせて飲みたいんですが」と聞いてみたところ、山内社長から「魚ならちょっとオイリーな感じで、例えばカルパッチョみたいな感じにしたら合いますよ」とのことだったので、帰りに本日の食材を仕入れ。

マグロのカルパッチョ

で、こんな感じで・・・^^
まぐろ、鯛、ホタテをオリーブオイルでカルパッチョに。
人からアドバイスいただいたことは、一度は忠実に守る素直なタイプなので♪

渡舟とカルパッチョ

はじめての渡舟。
青りんごのような吟醸香はインパクトがありますね。
どんな味がするんだろっていう期待感を膨らませてくれます。

そして、口に含めばふくよかな味わいが広がります。
第一印象は香りなんですが、香りに負けないお米の旨味がしっかり残る、そんな感じの日本酒という印象でした。

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「渡船」の田植え会に参加しました

2009年5月10日、府中誉さん主催の酒米「渡船」の田植え会に参加してきました。

先日の蔵見学の後、「渡舟 純米吟醸ふなしぼり」を飲んですっかりファンになってしまった私たち夫婦(笑)

「渡船」の田植えをして、稲刈りをして、そのお米で醸した「渡舟」を飲むなんて・・・こんな贅沢でわくわくする話しはそうそうないよね!

というわけで、早速申し込みをした次第です。

しかも、当日しか飲めない特別な「渡舟」もあるということで、妻のテンションは上がりまくってます。

 

さてさて、当日はとても日差しの強い真夏のように暑い日でした。
今回は約100名の方が参加したそうです。

みんな一斉に田んぼにズブズブと入っていって田植え開始!
おかげで苗を植える目安となる線が全然見えなくなっちゃって、どこに植えればイマイチわからない状態に(笑)
結構曲がってたり、1列が途中から2列になってたようなところもあったりして・・・
「え?これで本当に大丈夫なの?」とちょっぴり心配になりました。

渡船の田植え

春の日差しで温められた田んぼは、意外と温かくてびっくり。
泥の中に足を入れるなんて久しぶりで、なんだかとても懐かしい感じがしました。

渡船の苗を夫婦で植えました

私たち夫婦もこんな感じでしっかり植え付け。
「しっかり育っておいしいお酒になるんだぞ~」(気が早い?)

 
田植えの後は、お楽しみの乾杯とお食事。
でも・・・

運転手なので飲めません渡舟仕込み水

というわけで、飲めません(T_T)

なので、私の方は渡舟の仕込み水で乾杯!

一方の妻は、この日のためにと特別に用意された「純米大吟醸 渡舟 斗壜取り 原酒」を味わって大喜び。

渡舟 純米大吟醸 平成二十酒造年度 斗壜取り 原酒

 

お料理は、農家の方が用意してくださった天ぷらや煮物、汁物、おにぎりなど・・・飲めない分たっぷり頂きました。

天ぷら

どれもとてもおいしかったのですが、特に山菜の天ぷらはおいしかったですよ。
「前の日に採った山菜じゃ味も香りもダメになっちゃうから、今朝採ってきたんだ。」と農家の方・・・おいしい訳です。

山内社長のお料理紹介も最高でした。
「帝国ホテルで食べたら○万円相当のお料理ですからね!」って・・・いや、本当にそうかもしれない(笑)

ああ、やっぱりあの場で飲みたかったなぁ!!

 

 
こういうイベントには初めて参加したんですが・・・いいですね。

自分が好きになったお酒の原料となるお米が、どんな所で、どんな人たちに見守られて育っていくのかを知ることができたというのは、とても貴重な体験でした。

「渡船」を復活させるにあたっては山内社長も農家の方も相当苦労をされたんだと思うんです。
農家の方にお話しを伺ったところ、はじめに渡船の栽培をやろう言った時は、「できるわけないだろう」というようなことを言われたそうです。
それが今では多くの人を魅了するお酒になって、こうやって田植えにも多くのファンが集まるようになったんですから・・・すごいことですよね。

家に帰ってから「渡舟 純米吟醸ふなしぼり」を買った時に箱に入っていた一枚の説明書き「酒米『渡船 わたりぶね』について-その由来と酒造り-」を改めて読みました。
そこには、山内社長と農家の方が、穂の垂れた渡船の田んぼの中で写っている写真がありました。
今より随分若い頃のお写真なので現地では気づきませんでしたが、確かに今日お話を伺った農家の方でした。

渡船復活の歴史を改めて知って、さらに渡舟のファンになりました。
10月の稲刈りのイベントも絶対参加したいと思います。

 
イベントの告知などは、府中誉さんのブログ「府中誉 蔵元だより」(http://huchu.exblog.jp/)で行われますので、興味を持たれた方は是非チェックして下さい。
今回の田植えの様子も見ることができますよ。

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「府中誉」酒蔵見学 その3

「府中誉」酒蔵見学の最終回です。

仕込み蔵の様子です。
お酒のとてもいい香りがしていました。

府中誉の仕込蔵

府中誉の仕込蔵

ここでは、「麹」「酵母」の役割や働き、酒母造り、もろみ(醪)造りについてを、「赤木春恵」さんや「京塚昌子」さんなどをたとえ話に登場させて、とてもわかりやすく説明してくださいました。
この話しは是非とも酒蔵見学に申し込んで頂いて、山内社長から直接聞いていただきたいと思います。
おかげで、私は日本酒造りに使う麹というと赤木春江さんの映像が浮かぶようになってしまいました(笑)
本当は聞いた内容を全て紹介したいのですが、今の自分では正しく書ける自信がないので・・・ごめんなさい^-^;

 

ちなみに私の奥様は、長年の疑問(?)を解決すべく、こんな質問をしていました。

「なんで麹室では上半身裸で作業しているんですか?」

おお!確かにそんな写真よく見るよね。
暑いから裸なんだろうけど、汗とか垂れて麹についちゃったりしないのかな?とか思ってたよ。
ナイスな質問だね(笑)

で、それに対する回答は・・・

「うちではTシャツで作業してますよ。裸にはなりません。」

とのこと。

つまり、裸にならなければならない決まりみたいなものはないみたいです。
裸になるところは儀式みたいなものなのかな?
「麹室じゃ裸でしょ!こうしないと気合入らないから!!」みたいな。
違ってたらごめんなさい^-^;

ただ、麹室の中の温度は35~36度になるので、確かに暑いそうです。
でも、湿度は35%程度なので汗をかくような暑さではないそうです。

 

そんなやり取りも交えながら、お酒が造られていく過程についての説明を受けました。
米、水と麹や酵母の働きだけで出来るんじゃないんですね。
人の手間や技術がプラスされることによって造り出されるものなんだということがわかりました。

 

その後は、お楽しみの試飲・・・といっても奥様だけ(笑)
運転手の私はもちろん一滴も飲みません!
で、「渡舟 純米吟醸ふなしぼり」と「渡舟 純米吟醸濾過前五十五」の2本を購入しました。
飲んだ感想とか合わせてみた料理は【こちら】。

渡舟 純米吟醸ふなしぼり
あと、渡舟の酒粕をいただきました。
これもすごくいい香りで・・・良くスーパーなどで見かける酒粕と違うでしょ?
これで粕汁を作って食べましたがとてもおいしかったですよ♪

渡舟の酒粕

 

見学を終えて今振り返ってみると、見学する前にもう少し勉強しておけばよかったと思いました。
そうすれば、もっときちんと理解しながら話しを聞くことができたかなと・・・

でも、今回府中誉さんの酒蔵を見学し、山内社長のお話を聞いたことで、「もっと日本酒について知りたい」という気持ちは大きくなりました。
そして、もし可能であれば、仕込み中の様子も是非見学してみたいと思いました。

 

P.S.この後、酒米「渡船」の田植えイベントに参加しました。
その時に様子も後日ご紹介します。

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「府中誉」酒蔵見学 その2

「府中誉」さんの酒蔵見学その2です。

まず最初に案内していただいたのが精米をするところ。
伺った時は既にその年の酒造りは終わってしまっていたので、精米機は動いていませんでした。
来年に向けてメンテナンスをされている感じでした。

で、精米機なんですが・・・結構デカいんですね。

精米機

この精米機の仕組みですが、中で大きな人工石がぐるぐる回っているところに、酒米が当たって削れていくようになっているということです。
食米の精米はお米同士をすり合わせて削るのですが、酒米の場合は石と米をすり合わせることで削っていくそうです。

この精米機で20俵(60kg x 20)の酒米を、精米歩合70%まで削るのに10~15時間。
50%まで削るのに要する時間は30~40時間。
大吟醸を造る35%まで削ると70~80時間もかかるそうです。
素人ながらなに、精米にかけている時間だけでも、最終商品の値段も変わってくるのが容易に理解できます。

 

次は大きな釜などがある場所に移動です。
ここで説明していただいた工程は「洗米」「浸漬」「蒸し」そして蒸した酒米を冷ますまでです。

まず、「洗米」ですが、先ほど紹介した精米機で精米されたお米はこちらで洗って水を吸わせます。

洗米する場所
洗米した酒米に水を吸わせることを「浸漬」といいます。
この「浸漬」の工程は、精米歩合50%以下のものになると、「限定吸水」を行うそうです。
精米機を通したお米の水分量は、精米歩合によって変わってくるので、ストップウォッチを使って秒単位で吸水量の調整をするそうです。
ここで思った通りに浸漬させないと、最終的なお酒の出来に大きく影響するとのことで大変気を使う作業だそうです。

吸水
ちょっとピンボケしてしまった写真で申し訳ないんですが、柱にストップウォッチがあるのがわかるかと思います。

 

次にお米を蒸す作業です。

釜

これも、写真がイマイチです(苦笑)
大きな釜ですね。
この上に「甑(こしき)」を乗せてお米を蒸します。
お米を蒸した後は、放冷機で外気を当てて一定の温度まで冷やします。

次は仕込み蔵です。
「府中誉」酒蔵見学 その3へどうぞ。

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「府中誉」酒蔵見学 その1

記念すべき第一回目の酒蔵見学は、「府中誉株式会社」です。

 

府中誉株式会社

府中誉株式会社
茨城県石岡市国府5丁目9-32
電話:0299-23-0233 FAX:0299-23-0234
HP:http://www.huchuhomare.com/
創業安政元年(1854年)江戸時代末期。
現在7代目の山内孝明氏が自ら杜氏を務めている。

府中誉母屋内

なぜ「府中誉株式会社」を選んだのか。
「渡船(わたりぶね)」という酒米を復活させて酒造りをしているという点に惹かれたためです。

「渡船(わたりぶね)」という酒米は、山田錦の親にあたる品種で、明治末期から昭和初期まで酒造り専用のお米として作られていた品種だったそうです。
しかし、

・背丈が高く収穫も10月下旬と遅いため倒伏など台風の影響を受けやすい
・病気や害虫に弱い
・平地の田んぼは生育に不向き

などの理由から生産されなくなっていました。

ところが、今から10年前の1989年「茨城の酒米を磨き、本当の地酒を造りたい」という夢を持った7代目の山内さんが、つくば市の国立農業生物資源研究所が冷凍保存していた種もみから、わずか14gを譲ってもらい、田んぼを借りて栽培をはじめたそうです。
これが「渡船(わたりぶね)」復活のストーリーです。

HPを見てみると、蔵見学も歓迎している感じでしたので、これは直接、「渡船(わたりぶね)」復活のエピソードなんかを聞いてこよう!と思った訳です。

さて、当日10時にお伺いすると、社長の山内孝明さんが出迎えて下さいました。
社長が直々に案内して下さるんだ・・・とちょっと緊張。

山内さんはとても話しが上手な方で、説明も明確でわかりやすい。
府中誉の府中の由来や歴史、酒造りがこの地で続けられてきた理由や背景、そして「水」「米」の説明に始まり、酒造りの工程をとてもわかりやすく教えてくださいました。

説明に熱がこもってくると、口調も力強くなって・・・本当に自分の仕事に誇りを持って、情熱を注いでいるのが感じられます。

 

●歴史と立地
府中誉株式会社のある茨城県石岡市は、西に関東の霊峰筑波山、東には霞ケ浦を望む台地上に位置しています。

飛鳥・奈良時代の頃から常陸国の国府が置かれ、「府中」として大変栄え、関東では当時一番人口が多かったそうです。
「府中誉」の府中はこれに由来しています。

ちなみに、「府中誉というと広島県のお酒ですか?」と聞かれることもあるそうです。
広島県に府中市があるからでしょう。これも国府があったこ時代の名残なんですね。

石岡市は石でできた岡にある台地ですが、周辺は米作りが盛んな地域です。
また、花崗岩質の筑波山系からの伏流水が湧き出る地でもあり、その湧水は「府中六井(ふちゅうろくせい)」と呼ばれています。

「米」「水」に恵まれ、そして、人口が多いという市場性もあって、石岡では酒造りが盛んに行われたそうです。
一時期11もの酒蔵が蔵を構え、明治時代には「関東の灘」と言われていたそうです。

 

●水
府中誉では筑波山系伏流水を自家井戸から汲み上げて使用しています。
この水は硬度が2~3の中軟水です。
酒造りの水としては、鉄分が少ないことが第一条件で、0.02ppm以下でないと酒造りには適さないそうです。

酒造りに適した水ですが、江戸時代のころは硬水が良いといわれていたそうです。
酒造りの失敗が少ないからという理由らいしいのですが、今はあまり関係ないとのこと。
硬水にはマグネシウムやカルシウムが多く含まれており、これらは酒造りに欠かせない「酵母と麹の共通の栄養剤」なんだそうです。

 

●米
酒米は通常私たちが食べているコシヒカリなどの食米と比較して、大きく、ふっくらとしています。
酒米の中心部には「心白」とよばれるでんぷん質の固まりがあります。
表面に近い部分になると「脂肪」や「たんぱく質」が多く含まれています。
酒造りにおいては、純な「でんぷん質」が必要で、「脂肪」や「たんぱく質」はあまり必要ではありません。
だから、酒造りには「米を磨く」という工程が必要になります。

酒米「渡船」の精米度

 

●酒造りの時期
酒造りは冬に行われています。
寒い時期に行う理由は、天然の冷気を利用するためです。
寒仕込というやつですね。

府中誉さんでは、9月から5月の間に酒造りが行われているそうです。
9月から準備を始め、5月のゴールデンウィーク頃に片付けを行うといったサイクルだそうです。

 

●杜氏について
酒造りというと、岩手の南部杜氏や越後杜氏といった日本酒造りを行う職人集団が行うものというイメージがあります。
秋の収穫が終わった頃に、杜氏が蔵人を連れて酒蔵にやってきて酒を造り、春になると故郷に戻って本業に従事するという方式です。
しかし、今はそういう時代ではない。
地方のライフスタイルも変わり、農業従事者も減っていれば、酒造りの期間労働に携わる人も減っている現実があるそうです。

府中誉さんでは、以前は南部杜氏が酒造りをしていましたが、現在では地元の方を社員として雇い、山内社長自らが杜氏となって酒造りを行っています。

 

ここまでのお話しをこの母屋で伺いました。

府中誉母屋内2

その後、蔵へと案内していただきました。

続きは「府中誉」酒蔵見学 その2へ。

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「茨城の地酒と酒蔵訪問記」へようこそ!

「茨城の地酒と酒蔵訪問記」へようこそ!
このサイトは管理人KAZEの酒蔵訪問の記録と飲んだ日本酒を紹介しています。

茨城には、幻の酒米を復活させた酒蔵や、世界的に認められている日本酒を造っている酒蔵など、酒造りに情熱を持っている酒蔵がたくさんあります。
「そんなお酒が造られているところを見てみたい!」ということで、見学可能であれば実際に蔵に足を運び、イベントなどがあれば参加していきたいと思っています。
そういった機会を通じて、直接話しを聞いてわかったこと、感じたことなどをお伝えしたいと思います。

そして、茨城で醸されている日本酒の、

・原料の酒米や水のこと
・蔵の歴史
・造り手がどのような思いを込めて造ったお酒なのか

など、その蔵で造られる日本酒の背景にあるストーリーを紹介できればと考えています。

始めてみてわかったことですが、実際にお酒が育った酒蔵を見学し、造った人の話を聞きいた上で、買ってきたお酒を味わうのはまた格別なものなんですよ。
そういう時はついつい飲み過ぎてしまうんですが・・・(笑)

茨城には酒蔵が50以上あります。
その全ての酒蔵を訪問し、そのお酒を飲むのはちょっと大変そうですよね。
・・・できるのかな!!??
まぁ、いつまで続くのかわかりませんが、お付き合い下さい。

何かのご縁でこのサイトに訪問してくださり、このサイトをきっかけに、茨城で醸される日本酒に興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたら、大変うれしく思います。
そして、機会があればぜひ茨城まで足を伸ばしていただけたらと思います。

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